肺動脈性肺高血圧症治療薬
オプスミット(一般名:マシテンタン)
米国FDAより適応を承認

アクテリオン社(スイス:バーゼル)は、10月18日、米国FDAより経口エンドセリン受容体拮抗剤オプスミット(一般名マシテンタン)が肺動脈性肺高血圧症に対する適応を承認された事を発表いたしました。

本剤は1日1回10mgの服用で肺動脈性肺高血圧症の進行を遅らせます。
オプスミットの肺動脈性肺高血圧症の進行に対する効果は、プロスタサイクリン系注射剤あるいは経皮投与製剤の追加投与、または肺動脈性肺高血圧症の症状の悪化(すなわち、6分間歩行距離の減少、呼吸困難などの症状の悪化及び肺動脈性肺高血圧症治療剤の追加など)を遅らせることに示されています。さらに、オプスミットは肺動脈性肺高血圧症による入院期間を短縮することが示されています。

その有効性は、WHOクラスⅡ-Ⅲの肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした長期臨床試験で、平均2年間の治療により立証されました。患者は、オプスミットの単独療法、PDE-5阻害剤もしくは吸入プロスタサイクリン製剤との併用のいずれかにより治療を受けました。試験の対象患者は、特発性および遺伝性肺動脈性肺高血圧症(57%)、結合組織病による肺動脈性肺高血圧症(31%)、先天性心疾患による肺動脈性肺高血圧症(8%)です。

ミシガン大学循環器科肺高血圧プログラムのMcLaughlin部長は次のように述べています。
「過去20年に肺動脈性肺高血圧症の治療は飛躍的な進展が見られました。しかしながら、長期予後を改善する革新的な治療法の開発が必要とされていました。オプスミットは経口投与で肺動脈性肺高血圧症の病気の進行を遅らせるだけでなく、肺動脈性肺高血圧症による入院期間を短縮することを臨床的に最初に証明しました。これらの効果は、これまでで最も大規模な肺動脈性肺高血圧症の予後を観察した試験(SERAPHIN試験)で示されており、本剤は肺動脈性肺高血圧症の患者さんにとって新たな治療選択肢になることは非常に喜ばしいことです。」

アクテリオン社のCEOであるジーン ポール クローゼルは以下のように述べています。「本日、FDAにより承認されたオプスミットは、肺動脈性肺高血圧症の病気の進展を遅らせることが証明された唯一の経口製剤で、本剤は肺動脈性肺高血圧症患者さんにとって画期的な治療オプションを提供するでしょう。過去14年間にわたり、アクテリオン社はオプスミットの発見・開発に邁進し、そして、最も大規模で長期間の史上初の肺動脈性肺高血圧症の予後を観察した試験を行いました。肺動脈性肺高血圧症の治療に関係する全ての方々にお礼を申し上げます。オプスミットはその方々の貢献なしには、現実のものとならなかったでしょう。私たちは現在、オプスミットを数週間以内に患者さんに届けるために、私たちが保有する肺高血圧症に関する専門知識や基盤を活用して努力しております。」

【肺動脈性肺高血圧症】

肺動脈性肺高血圧症(PAH)は心臓と肺のそれぞれの動脈が異常に高い血圧にさらされることにより発症する慢性かつ生命を脅かす疾患です。PAHの症状は非特異的であり、日常生活における軽度の息切れや疲労感といった症状から、右心不全症状、活動の厳しい制限及び最終的には平均余命の短縮など様々です。

PAHは肺高血圧症(PH)に分類されるグループの一つに属しています。このグループには特発性PAH、遺伝性PAH及び結合組織病、HIV感染症及び先天性心疾患などにより引き起こされるPAHがあります。

最近の10年間に、PAHの生理学的な理解が進み、治療法ガイドラインと新しい治療法の進展が平行して行われています。PAHの発症機序から3つのPAH治療ターゲットがあり、具体的にはエンドセリン受容体拮抗薬(ERAs)、プロスタサイクリン及びPDE-5阻害薬です。PAHの治療目標は10年前までは運動耐容能を改善することでしたが、最近では病気の進行を遅らせることに変わっています。様々な盲検下での比較臨床試験データからPAHに対する認知度が向上し、これらの試験成績をもとにしたガイドラインが改訂され、その結果、早期の治療介入、目的の明確な治療さらに併用治療の必要性にハイライトが当たっています。

しかし、これらの治療の進歩にも関わらず、生存率は残念ながら、低いことから、未だPAHは不治の病とされています。

【アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン】

アクテリオンファーマシューティカルズジャパンは、日本における肺動脈性肺高血圧症の患者のニーズに応えるべく2001年に設立されました。

設立以来、当社は製薬市場において重要な存在を確立し、日本の規制当局に対応すべく臨床開発にも取り組んでいます。又、韓国を代表とする東アジアとの連携した臨床試験の中枢機能として活動しています。2012年、アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパンはアクテリオン社の売り上げの12%を占めています。

【アクテリオン社】

アクテリオン社は、スイス・バーゼル市郊外のアルシュビルに本社のあるバイオ・ファーマシューティカル企業です。アクテリオン社の最初の製品である「トラクリア」は、経口投与が可能なエンドセリン受容体拮抗薬であり、肺動脈性肺高血圧症の治療薬として承認されています。

アクテリオン社は、「トラクリア」を米国(サンフランシスコ)、EU諸国、日本、カナダ、オーストラリアそしてスイス等の世界の主要国では、自社で販売しております。アクテリオン社は、1997年12月に設立され、血流と血管を隔てている単相の細胞である血管内皮に関する革新的な新薬研究のリーダーです。

アクテリオン社2400名以上の社員は、未だ医療ニーズを満たしていない重要な疾患領域での探索研究、開発およびマーケティングに焦点をあてています。アクテリオン社の株式は、スイスの證券市場に上場されています。(コード記号SMI®)

本件に関する問い合わせ先:

アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社
広報室
新井 和美
電話:03-5774-4165 Fax:03-5774-5174